インターネット社会が広がって久しく、近年はフリーランスとしてエンジニア、デザイナー、マーケティング担当、業務・経営コンサルタントなどとして働く人も珍しくなくなってきたと言えます。
筆者もフリーランスのマーケターとして、日本国内や海外のクライアント企業、友人の会社などで、フリーランス案件を頂いて働いています。
今回は、主に英語やその他の外国語を使える人、もしくはこれから学んでそれを活かして、海外のフリーランス案件で働きたい人向けに、海外のフリーランス案件について、探し方・オファーを得る方法、サイト種類や、最新の案件例まで紹介します。
■目次 1. はじめに: ここでの「海外フリーランス案件」の定義 2. 筆者の事例: 海外フリーランス案件をするようになったきっかけ・方法・サイト 3. 海外のフリーランス案件を探せるサイト・種類を紹介 4. 海外の最新フリーランス案件例・仕事の種類を紹介 5. 海外フリーランス案件でのお金・給与報酬のもらい方/銀行口座 6. 海外フリーランス案件の報酬に対する税金について
はじめに: ここでの「海外フリーランス案件」の定義
今回紹介するフリーランスの案件・仕事についてですが、そもそも「フリーランス」と言っても様々な種類、解釈があると思います。
そのため、今回紹介する、海外のフリーランスの仕事の定義を共有します。
<今回紹介する海外のフリーランスの仕事の定義> 1. 海外の企業や事業主と契約して仕事をするもの。 2. 英語などの外国語を使う/必須である仕事。
上記の定義となる、海外のフリーランス案件・仕事について今回はテーマに据えて、紹介を進めます。
筆者の事例: 海外フリーランス案件をするようになったきっかけ・方法・サイト
例として私自身がどのようにして、海外のフリーランス案件で仕事をするようになったのかをご紹介します。
■これまでのキャリア・得意領域・変遷
現在最も得意な領域・スキルとしては、SEOのマーケティング業務全般です。
SNSや各種マーケティングも経験し、html,php,cssなども専門ではないですがコーディング経験があり、Wordpressサイトを一から作成し、収益化することなどが可能です。
元々、2008年の新卒でSAPなどのERPというパッケージソフトウェアの導入コンサルタントとしてキャリアをスタートしました。
ITと業務コンサルについて幅広く業務し、その後、それまでサイドプロジェクトとして行っていた、インバウンド観光のPR・マーケティング業で2014年に独立。
1年半後に一旦ストップし、オンラインの旅行サービス・SNSを展開するスタートアップ企業に参画し、3年ほどオウンドメディアを中心としたマーケティング事業のマネージャーを担当。
そこで経験し得たスキルとして、SEOのマーケティングがあります。
このスキルを主に活かして、海外のフリーランス案件の仕事もオファーを頂き、現在はイスラエルのIT企業webseleneseという会社で、日本市場のマーケティングを担当しています。
■海外フリーランス案件に活用するチャネル
上記のような経験・スキルを提示し、私は主に「Linkedin(リンクトイン)」のビジネス系のソーシャルメディアサービスを通じて、海外のフリーランス案件のオファーを頂いています。
また、その他にもこれまでAirbnbやCouchsurfingといった民泊サービスでホストをしてきたこと、
Meetup.comのローカルイベントの主催(オーガナイザー)の経験から、海外出身者の知人ができ、そこからオファーを頂くこともありました。
最もおすすめな方法は、Linkedinです。
まさに海外では仕事のオファー・引受けが日々取り交わされており、日本ではあまり定着していませんが、海外の仕事を得たいならば登録し、プロフィールを充実させるのは必須です。Linkedinに特化した詳細は下記も参考にしてください。
【Linkedin】海外フリーランス・リモート案件の仕事を受注する方法と使い方
海外のフリーランス案件を探せるサイト・種類を紹介
それでは具体的に、どのようなサイトで海外のフリーランス案件を探せるのか、また、オファーをもらえるのかを紹介します。
世界中で活用されている、おすすめの4つのサイトをここではピックアップして、特徴をお伝えします。
1. LinkedIn(リンクトイン): 海外フリーランス案件を探せる・オファーを受ける一番おすすめのサイト
Linkedin(リンクトイン)は、ビジネス版のFacebookのようなソーシャルメディアで、自分の仕事の経験・スキルなどを登録し、主にビジネスシーンで出会った人と繋がり、スキルを共有してビジネスに繋がったりします。
また、多くのリクルーターもオンライン上で活動しており、頻繁に採用候補者を検索し、オファーを送るなどが繰り広げられています。
2020年3月時点で、アメリカで最も多いユーザ数の約1.6億人。IT技術者も多く人口も多いインドで約6,400万人。
近年ビジネス・テクノロジーが発展している中国で約4,900万人。 といった海外のユーザ数がいます。
一方、日本ではまだ約200万人しか登録ユーザがいません。
Linkedinは海外のユーザが多く、海外のリクルーターから、日本のフリーランスなどへの仕事の依頼も届きます。
よくある案件は、海外企業のWEB系のサービスについて、日本市場のユーザへ向けて、日本語訳をしたり、日本人向けのマーケティングをするというもの。
私はWEBエンジニアが専門では無いので知りませんが、エンジニア職のオファーもあるかもしれません。
なお、感覚値ですが、Linkedinは日本人ユーザが少ないため、複数の候補者と仕事を得る競争となっても、海外のフリーランス案件を比較的受注しやすいような印象がありますし、そもそもオファーを受ける頻度も多いです。
(コロナウイルス状況の前であれば、2019年末頃は2,3日に一度か、多い週は毎日のようにオファーが有りました。)
■公式サイト: Linkedin(リンクトイン)
2. Upwork(アップワーク): 仕事探し・オファー特化サイト。海外フリーランス案件の宝庫
Linkedinがソーシャルメディアとして、ある程度交流や情報収集の側面もある一方で、Upworkは完全に仕事を依頼する・引受ける機能に特化しています。
オンラインで仕事をやりとりする特性から、主な仕事はWEB開発、ITコンサル系、データアナリスト、アーキテクト、WEBデザインが中心。
また、ライティング、翻訳、カスタマーサポート、セールス・マーケティング、管理系業務などもあります。
日本語が話せるフリーランスを求める求人案件が多数
日本人の多数の方に寄せて、このUpworkでの海外フリーランス案件の状況を共有すると、日本語が話せるということがメリット・条件である案件が割と多く存在する点があります。
上記画面のように「Find Jobs」の検索ボックスに「Japanese」と入力して検索すると、数時間前に募集開始された案件が392件も表示されます。
中には、単に「Japanese」に関するサービスであるために検索結果に表示されているものも有りますが、閲覧していくと、下記のような案件も見つかることが分かります。
・英語から日本語への翻訳の案件
・日本人のグラフィック・WEBデザイナーの案件
・日本語が流暢な人向けのインターネット調査の案件
・日本語での動画編集の案件
・日本語の教材を作成する案件
・日本のコスメ市場のビジネス開発の案件
など
WEB開発系については、業務の特性からあまり日本語がネイティブである利点や、そのために得られる案件は少なそうですが、翻訳・マーケティング・デザイン系の案件は常に掲載され、募集がある印象です。
■公式サイト: Upwork(アップワーク)
3. Fiverr(ファイバー): ギグワーカー向け・スキルPRでマッチングして仕事をもらえるサイト
近年一部では話題になっている「ギグワーカー」という、フリーランスのような働き方があります。
そのギグワーカーが持つスキルと、企業などの依頼主のニーズのマッチングを促し、仕事を成立させるプラットフォームサイトが、この「Fiverr」と言えます。
そもそもギグワーカーの意味を英語で調べてみると、下記の意味合いの働き方の人たちであることが分かります。(下記の1つもしくは複数の掛け合わせ)
・企業に属さず、独立して契約業務をする。 ・オンラインサイトを介して仕事をする。 ・固定的ではなく、空き時間で仕事をする。
上記の定義だと、現状「フリーランス」と定義して働き、生きている人にも当てはまるとは思います。
本題に戻ってFiverrを通じた、海外からのフリーランス/ギグワーカーとしての仕事へのつなげ方ですが、上述のように、仕事をしたい人が自身のスキルをPRし、それを依頼主が閲覧し、契約へとつながるプラットフォーム機能をFiverrが果たしています。
仕事のジャンルとしては、他のフリーランスサイト同様に、デザイン・マーケティング・WEB開発・ライティング・翻訳など、よく見られるフリーランス業務でサイトが構成されています。
一方、他の多くのサイトと異なるのが、やはりギグワーカースタイルであり、ワーカーとして登録するユーザーは自身の「Gig(ギグ)」と言われる、仕事・スキルのPRページを作成する必要があります。
サイトを見てみると、それぞれのユーザーがサムネイル写真から訴求力の高そうなページを作成しています。
試しに「日本語」に関連する仕事を検索してみたところ、定番の翻訳はもちろん、動画の日本語字幕の作成、日本語のボイスレコード、漢字の提供などユニークなものもたくさんあります。
レビューも割と多くついている印象ですし、もしユニークなスキル、突出したスキルなどがあれば、試しにギグを作成してみて様子を見るのも良いかもしれません。
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■公式サイト: Fiverr(ファイバー)
4. freelancer(フリーランサー): Upworkと類似のフリーランス仕事の掲載サイト
この「freelancer」のサイトは、既に紹介したUpworkのサイトと類似したサービスの印象です。
ギグワーカー向けのFiverrが、仕事をしたい人が主にPRして仕事を得ることにつながるのに対して、こちらは旧来型で、仕事の依頼人側が仕事を掲載し、応募者を募るもの。
ちなみに、「Similarweb」というウェブサイトの解析ツールの数値によると、Upworkの月間アクセス数は約3千万、freelancerは約1千万で、サイトの規模・利用者数の多さで言うと、Upworkに軍配が上がるようです。
それにも関連して、試しに「日本語」に関する仕事を検索してみると、400件近く検出されたUpworkに劣る、27件でした。
仕事の種類のカテゴリはUpworkとも同じような種類で、WEB開発系、デザイン、ライティング、翻訳、マーケティングなどが多いようです。
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■公式サイト: freelancer(フリーランサー)
海外フリーランス案件でのお金・給与報酬のもらい方/銀行口座
クライアントにもよるとは思いますが、海外企業・事業主から、日本などにいるフリーランスへの支払としては、ほとんどの場合は「Paypal(ペイパル)」のオンライン決済サービスになるはずです。
Paypalはメールアドレスだけで簡単にアカウントを作成できます。
また、依頼主からの報酬の支払の際は、そのメールアドレスを指定して振込処理をするだけで完了するという、非常に使い勝手が良いサービスです。
双方で取り決めた通貨(多く場合、米ドル)で、契約に則った金額を振り込んでもらいます。
一旦Paypalのアカウントにその報酬金額が振り込まれ、それを紐付ける自分の銀行口座へ引き出し処理をすることができます。
海外フリーランス案件の報酬に対する税金について
海外のフリーランス案件で仕事をした場合でも、日本国内のクライアントの仕事をするのと同じです。
個人事業主の売上として計上し、確定申告をして、所得税を支払います。
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